2026年8月22,23日(第一部)と、29,30日(第二部)の計4日間、神奈川県横浜市の海の公園にて「海の公園 夏休み自由研究!& 写真展魚面」を開催しました。お越しくださった皆様、ワークショップや磯採集イベントへ参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。
今回は、本イベントの振り返りや感想を記していきます。
※本ブログの写真の掲載許可はいただいております
※一部写真、福井 歩さん撮影
「海の公園海の公園夏休み自由研究!& 写真展魚面」の詳細はこちら↓

【第一部 22,23日】海ゴミキーホルダーの作成・ウミホタルの発光観察・カブクワふれあい&販売
第一部では、海ゴミを使ったキーホルダーの作成やウミホタルの発光観察、海の公園に生息する生き物たちの水槽展示を行いました。また急遽、偶然大量に手にはいったカブトムシやクワガタのタッチ&販売も行いました。
海ゴミキーホルダー作り
海ゴミで使用したのは、釣りで使用されるエギやルアーなどです。

近年、ルアーやエギなどゴミが海へ大量に捨てられ、問題となっています。
MAはこうした海ゴミを定期的に回収しており、それらの一部をキーホルダーに作り変えるワークショップを行いました。

私たちが想像していた以上に、「かわいい」「かっこいい」「友達に自慢したい」と非常に評判のワークショップとなりました。このワークショップを通して、少しでも海ゴミ問題を考えるきっかけになれば幸いです。

なんだかんだ、本イベントでいちばんの売り上げを出したのはこのワークショップでした。しかし、正直このコンテンツ単体がすこぶる人気だったわけではありません。後述するある生き物たちによって惹きつけられた人々が、最終的にこのワークショップをやってくれるという流れが出来たために売れたのです。
ウミホタルの発光観察
ウミホタルは砂地に広く生息する甲殻類で、名前の通り敵に襲われると青白い光を放ちます。日中は砂に潜り、夜になると餌を求めて泳ぎ回ります。
MAがイベント前に行った事前調査では、海の公園にもウミホタルが生息していることが確認されました。今回、そんな海の公園にも生息するウミホタルの発光する様子を観察できるワークショップを行いました。


海に沈めて10~20分後に引き上げると、ウミホタルが入っている。

不思議なことにウミホタルは、死んでもなお刺激を与えると一度だけ光ります。乾燥したウミホタルを細かくすりつぶして、水滴などで刺激すると光る様子を観察できるのです。
今回は乾燥ウミホタルを用いましたが、来年は生きたウミホタルで観察・展示できないかと考えています。やはり生きて動いている生き物は、非常に強く人々を魅入らせます。
こんな不思議な生き物がいるんだという事を、よりわかりやすく、面白くお伝えしていきたいです。
まさかのカブトムシ・クワガタ
リーダーがある伝手で大量に仕入れてきたカブトムシ・クワガタたち。海の公園とは、移動水族館とはなんなのか…という話ですが、海の公園さまが快くOKを出してくださったため、思い切って出しました。



まず、第一部が成功したのはこのカブクワたちのお陰と言っても過言ではありません。カブクワ人気は令和の現在も健在なのだと実感しました。
本イベント時に、海の公園のスタッフさんたちが、ビラ配りをしてくれました。その際の売り文句が「カブトムシ・クワガタたくさんいますよ~~!!」だったのです。
そして、その呼びかけは大成功。大人も子供も、若い女性まで「えっ!!見たい!!!!」という声に溢れ、イベント会場は終了間際まで大賑わいでした。前述したワークショップは、このカブクワ見たさに会場を訪れて、結果ワークショップもやってくれる人々が殆どでした。
本イベントでは、一応カブクワの販売も行っていましたが、どちらかというと、カブクワのふれあいイベントになっていました。私たちも「さわりたい!」という子供の声に快く応えていたため、販売そっちのけでカブクワを触ってもらいました。
親御さんや大人のお客様も、「すげ~、何十年ぶりに見たんだろう…」と感動していました。私たちのような生き物大好きっ子は、今でもカブクワをよく見かけます。しかし一般的な大人たちは、意識して生き物に会いに行かないと、幼少期のカブクワ体験以来、久しぶりに本物を見たという人たちがほとんどなのです。
子供たちに(疑似的であっても)本物の自然や生き物を見せ続ける意義、また大人たちにもノスタルジーを感じさせ、貴重な機会を与えることが、どれだけ大切なのかを学びました。
ちなみに、カブクワは海の公園のスタッフさん達にも大人気で、皆さん合間を縫ってわざわざ見学に来てくださいました。
おさかな博士の水槽展示
イベント会場の脇に水槽を2つ設置し、朝、海の公園で採集できた生き物をそこに入れて簡易的な水槽展示をしていました。そこで採集できた生き物の一部は、次週の磯採集イベントが雨天中止になった場合に使用する予定でした。




展示修了後、生き物たちはそのまま海の公園に返しました。
そこに現れたのは、先日まで開催していた魚魚展で知り合ったおさかな博士のゆうくん!
魚魚展の詳細はこちら

ゆうくんはMAと同じく魚魚展に出展していた小学生の男の子です。ゆうくんは魚のエラに着目して独自の研究・観察を続けてきました。その成果をまとめた展示を魚魚展で出していたのです。着眼点がすごい…私たちでさえ、エラにしっかり着目したことはほとんどありません。

そんなスゴウデおさかな博士のゆうくんとご両親が今回のイベントにも遊びに来てくれました。せっかくなので、生き物採集も一緒に行ったりしているうちに、
「さっき獲ったいきものたち、お客さんに解説してもいいでしょうか!」
とニコニコのゆうくんから提案が。
「いいよいいよ!!なんでもやって!!!!!」

そうして、突如としてスタッフゆうくん爆誕。カブクワ効果で次々と会場に入ってくるお客様に、私たちも水槽解説に手が回らなくなっていた矢先でした。
そんな中、小学生の男の子に水槽解説をほぼ任せっきりになってしまったのは、反省です。ただ…

すごかったんです。ゆうくんが。
自分で作った解説パネルを水槽前に並べ、ウキウキでお客様に解説するゆうくん。お客様も、とんでもなくおさかなに詳しい男の子がひとりで解説していることに驚き、聞き入っていました。意図せず、次週行う磯採集イベントの予行練習?ができました。
ゆうくん、お手伝い本当にありがとう!
【第二部 29,30日】海の公園磯採集&オリジナル図鑑作成
第二部では、海の公園の人工磯で生き物採集をし、その生き物を持ち運んで観察し、スケッチし、オリジナル図鑑を作ろうという自然体験イベントを行いました。今回は小学生限定のイベントでした。

前述の通り、ゆうくん含めて下見・予習をしっかりできていたため、当日は割とスムーズに事が進みました。
とにかくケガなく!安全に!誤解を恐れずに言えば、つまらないと言われてもいいから、みんなが無事にもどって来れるかどうかがなにより気がかりでした(もちろん最悪の事態を想定したムーブも考えていたとはいえ…)。

結論、大きなケガもなく無事にイベントを終えることが出来ました。
「海の公園って、こんなに生き物がたくさんいたんだ」
「初めて自分でちゃんと生き物を捕まえられた!」
といった声に溢れていました。
一見、何もいないように見える海の公園にも、こんなにたくさん生き物がいるんだよ!こんなに面白い海なんだよ!この海のことを好きになってくれたらうれしいな!大切にしてくれたらうれしいな!
そんな想いを伝えたくて行ったのが、本イベントです。
まさにそうした感想を求めていた私たちにとって、これほどうれしい言葉はありません。
採集の様子・見られた生き物たち

岩の隙間に、イソガニが逃げたぞ!10分ほど格闘し、見事に捕まえていました。




なにか獲れたかな??

海藻に見える?いやいや、これでも動物です。ホンダワラコケムシという付着生物です。

そんなホンダワラコケムシをよ~~~く見てみると、ウミウシがくっついています!コケムシを餌にするクロコソデウミウシです。非常に小さいですが、これでも大人です。

こちらはセスジイバラウミウシ。調べた限り、ホンダワラコケムシの仲間しか捕食しないらしい偏食なウミウシです。本種を探すとき、ホンダワラコケムシを重点的に探せば、出会えるかも?

岩に付着するタテジマイソギンチャク。さすがに持ち帰れないですが、紹介するには十分な数。指で押すとピュッと水を吐き出します。これがクセになる楽しさで、採集そっちのけでタテジマイソギンチャクを押しまくるお子様もいました。
ちなみに、見たことないですが、タテジマイソギンチャクは「キャッチ触手」と呼ばれる長く太い半透明の触手を振り回して縄張り争いをするらしいです…想像がつかない…

磯遊びで気を付けたいのが、危険生物。事前下見で、ほとんどクラゲ類は見られませんでしたが、代わりに現れたのが、このゴンズイです。
ゴンズイは海に生息するナマズ目の魚で、背鰭と胸鰭の棘に強い毒を持ちます。大きさの揃った小さな個体は群れを作り、ゴンズイ玉と呼ばれます。イベント前の下見時にこのゴンズイ玉がまるごと獲れたため、「こいつが海にいるから、気を付けて!!」と実物を見てもらいながら呼びかけました。

このように、海の公園にはたくさんの生き物がいます。よく見かけるヤドカリの仲間や、ハゼ類、メジナといった生き物はもちろん、よく観察すると、ウミウシのような知られていないけど面白い生き物たちに溢れているのです。
人気なのは動きのある魚やカニかもしれませんが、こうした一見目立たない生き物たちも面白いんだぞ!という所を少しでも伝えられてよかったです。
図鑑作り
まだまだ載せたい生き物は沢山いますが、キリがないので割愛します。
磯採集したあとは会場に戻り、みんなでスケッチ&図鑑作りをしました。A4用紙を一枚渡し、なんでも好きに書いてもらいました。「これを書いて!」と形式を決めず、お子様たちの思うがまま、感じたままに書いてもらい、それをオリジナル図鑑としました。
もちろん、そうはいっても丸投げすぎて書けない子たちもいると思うので、あらかじめこちらで見本や生き物図鑑を用意しました。


完成した図鑑は、ラミネート加工を施してから、お渡ししました。
観察や採集に留まらず図鑑作りをした理由は、1種類でもいいので生き物のことを覚えてほしかったからです。
自分の手で採集し、観察してスケッチし、作り上げた図鑑の生き物は強く記憶に残るはずです。こうした体験のひとつひとつの積み重ねが、自然や生き物を好きになり、ひいてはそれらを守りたいという気持ちに繋がると思います。
まだたった1回、本イベントをやっただけですが、これを継続して何年も続けていけば、きっとそれが海の公園を超えて、色んな海を守る強力な力になると信じています。
本イベントは最後に、アンケート調査も実施しました。「は~無事に終わってよかった」と満足せず、皆様の感想を反映し、来年またよりパワーアップして帰ってきたいと思います。
改めて、お越しくださった皆様、イベントに協力していただいた海の公園さま、写真家福井歩さま、日本さかな専門学校の学生さんたち、全ての方々に感謝を申し上げます。ありがとうございました。

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