【MAブログ】消えたモンイトベラの謎!

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こんにちは。MA広報です。
先日、謎多き深海魚「モンイトベラ」を生かして2個体搬入することができました。また餌付かせにも成功し、現在も安定して飼育を継続できております。

飼育継続中のモンイトベラ

そんな2匹のモンイトベラですが、実は数日前に事件が起こりました。結果から言えば、2匹とも怪我も何も無く無事です。そのため、この先も安心して読んでください。

さて、その事件というのは「モンイトベラ行方不明事件」です。

ある日、バックヤード水槽を見ていると、どう見てもモンイトベラが1匹しかいません。岩の後ろやポンプの隙間をくまなく探しても、どこにもいません。

これはもしや、ピョン死…!?
ピョン死とは、魚が水面付近で跳ねて、蓋の隙間などから水槽外へ落ち、そのまま干からびて死んでしまうことです。アクアリストたちはこうして魚がお亡くなりになってしまうことをピョン死と言います。

当然、深海水槽は蓋をキッチリしていますが、それでもパワフルな魚は跳ねた時の強さで蓋を押しのけて飛び出してしまうこともあります。

モンイトベラはそこまで大きくない魚ですが、もしかしたら凄まじい力の持ち主だったのかもしれません。きっと蓋を押しのけて飛び出しピョン死してしまったのでしょう……

重い水槽の裏側の隙間に入ってしまったモンイトベラはすぐには取り出せません。モンイトベラの亡骸を確認することもできず、絶望感だけがスタッフを襲います。

貴重なモンイトベラをそんな理由で死なせてしまうなんて、なんて過ちを犯してしまったのか。

そう自責の念に駆られながらも、もう二度とこんなことは起こすまいと、飼育環境の改善と残ったもう1匹を絶対に長期飼育してみせると誓いました。

この1匹をしっかり育てていかねば…!

そして、数日後。
いなくなったと思っていたモンイトベラが普通に水槽内を泳いでいました。

え?

あれ?は???

おまえ、どこにいたの……???

そう考えながら、そういえば、最後の1匹(と考えていた)モンイトベラも、夜間になると忽然と姿を消していたことを思い出します。

同じ水槽にいるアズマハナダイや、ルリハタみたいな隠れ方とは比べ物になりません。もう、どこにもその姿がないのです。

しかし、次の日になると、いつの間にか現れて元気に泳いでいます。一体どの岩のどの隙間に隠れていたのか、不思議でした。

ここで気が付きます。

「これ、砂の中に潜ってるのでは…?」

同じベラの仲間にキュウセンという魚がいます。この魚は、夜になると砂に潜って休眠するのです。同じようにモンイトベラも砂に潜っているのではないでしょうか。

早速リーダーは水槽前に張り付いて、モンイトベラの砂に潜る瞬間を捉えられないか、動画の撮影をはじめます。

そしてその時は突然訪れました。

も、潜ったーー!!!


この時は顔も出ていましたが、キュウセンのように身体全体を砂の中に隠すことも出来ると思われます。

これで謎が解けました。
もう1匹のモンイトベラはピョン死したのではなく、ずっと砂に潜って隠れていたのです。

突然得体のしれない場所に連れてこられたのですから、無理もありません。そしてようやく環境に慣れ、引きこもり生活から脱却したのです。今では餌も食べており、やっと水槽内を安心できる環境と認識してくれたみたいです。

モンイトベラが砂の中に潜るというのは、広報が調べた限りではどこにも情報がありません。大袈裟な言い方をすれば、世界初の記録・知見と言ってもいいかもしれません。

そもそも情報が少なすぎる魚なので、これを新発見!!となんでも言ってしまうのはズルいかもしれませんが、こうした当たり前の知見を少しずつ蓄積していくことは大切です。また、飼育しているからこそ得られる知見だとも思います。

ともかく無事でよかったですし、新しいモンイトベラの生態も発見できて、万々歳のモンイトベラの行動観察記録でした。

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